1)識別試験法
2)順位法
3)一対比較法
4)採点法
5)格付け法
6)コンジョイント分析
7)CATA法
各手法の違い
識別試験法
識別試験法は、パネルの識別能力や試料に対する嗜好や良否を決定する方法で、2点試験法、3点試験法、1対2点試験法、配偶法などがあります。
2点試験法、3点試験法、1対2点試験法、配偶法は、主に、試料間の差の有無やパネリストの識別能力の有無を判定するのに用いられます。
2点試験法は、どちらが甘いかとか、どちらが好ましいかというように、一次元の特性を比較することを要求する場合には、識別力が高い方法ですが、あらかじめ、特性が明確にできないような試料間の差異の識別には用いることはできません。その場合には、3点試験法、もしくは、1対2点試験法を用います。
配偶法は、多種類の試料の識別を同時に行うときに用いる手法の一つです。
順位法
順位法は試料に対する嗜好や感覚の強さを順位づけする方法です。順位法には、
1)2つの試料間の関連の強さや、2人のパネリスト同士の関連の強さを測定するもの
2)試料の評定順位が想定した通りであったか検定するもの
3)複数のパネル間の順位の評定結果に共通性があるかを測定するもの
4)試料の評定順位に有意な差があるか検定するもの
5)試料の順位データから順位の尺度値を求めるもの
があります。
一対比較法
順位法では、感覚や好みの強さを測るのに、全ての試料を一度に評価して、順位づけする必要がありますが、試料の数が多くなると、一度に順位づけすることが困難になることがあります。
そのような場合は、2つの試料を対にして比較することを、全ての試料対について行う方法があり、これが一対比較法です。
一対比較法にはパネリストへの試料対の提示の仕方や、評価の仕方で複数の検査法があります。
採点法
1〜5、-3〜+3などの数値(尺度)を使って、試料の特性や好ましさに対して評点を与える評価方法です。数値(採点)間の心理的間隔が等しくなるように判断することがパネリストに求められます(8点と9点の差と、9点と10点の差は同じ)。
格付け法
試料を特級、1級、2級へ分類したり、良品、不良品に分類したりする評価方法です。
格付け法は、パネリストが試料の識別能力を十分に有していないとデータが不安定になります。
採点法は評点を等間隔にする必要があり(8点と9点の差と、9点と10点の差は同じ)、格付け法に比べて判断が難しくなることがあります。量的な判断が難しい場合は、格付け法が向いています。
コンジョイント分析
マーケッティング・リサーチの分野では、商品を特徴付ける要因をピックアップし、それらを組み合わせて、仮の商品コンセプトを作り、それらを消費者に順位付けしてもらいます。この結果から、最適な商品コンセプトを作り出すことを目標とするのが、コンジョイント分析です。
CATA
試料に対する印象を、チェックリスト形式で選んでもらう検査方法です。この印象が時間とともに変化する場合は、TCATAを使用します。