評価手法
J-SEMS.TIMEの評価手法は、TI法、TDS法、TCATA法、MATI法、TDL法です。
特徴
ある試料が一定時間提示されている間に感じる感覚強度の時間的な変化を連続的に評価する手法です。
例えば、
- 口に入れた直後は苦味を感じるが、時間の経過とともに、それがコクに代わっていく飲み物を作りたい
- 最初に嗅いだ時には、甘い香りがするが、時間の経過とともに、甘い香りが弱まり、さわやかな香りに変わっていくような化粧品を作りたい
など時間の経過とともに変化する感覚の変化を知りたい時に有効な方法です。
TI法(Time Intensity)
- 感覚強度の時系列的変化を記録し、得られた関数形の特性を様々なパラメータを用いて記述する方法です。
- 複数の感覚の時系列変化を同時に測定することはできません。
- 一つの感覚の強度の変化を連続的に記録します。
TDS法(Temporal Dominance of Sensation)
- 複数の感覚の時系列変化を同時に測定する方法です。
- 複数の感覚で最も感じる感覚を選択し、記録します。
- 最も感じる感覚が他の感覚に移った時に感覚を変更します。
TCATA法(Temporal Check-All-That-Apply)
- 複数の感覚の時系列変化を同時に測定する方法です。
- 複数の感覚で感じる感覚を選択し、記録します。同時に複数の感覚を感じた場合には、複数の感覚を選択することが出来ます。
- パネルは、感覚を感じた時また感覚を感じなくなった時に、当該感覚の切り替えを行います。
MATI法(Multi-Attribute Time Intensity)
- 試料に対する複数の感覚属性の強度の時間的変化過程を同時に測定する方法です。
- 従来のTI法(Time Intensity)では、一度に測定できるのは一つの感覚属性 のみですので、複数の感覚属性について測定しようとすると時間がかかってしまうのですが、MATIは従来のTI法よりも効率的な方法といえます。
TDL法(Temporal Drivers of Liking)
- 時間経過に伴う嗜好の強度の変化過程を測定する方法です。
- 採点法のように、段階尺度を用いて試料に対する好みの程度を評価します。