感性・官能評価システム J-SEMS

3点試験法

3点試験法

書籍「製品開発に役立つ感性・官能評価データ解析−Rを利用して−」より引用
検定表は省略しています。
また、表示の関係から、数式が正しく表示されていない部分があります。

J-SEMS.PROで以下の解析を行うことができます。

手法

3つの試料を1組にし、その内の2つは同じ試料、1つは異なる試料にする。パネリストは、この中の異なる試料を選ぶのが課題である。n 回の測定の中で、2種の試料間に差があるか、あるいは、一人のパネリストに識別能力があるかを測定する際に用いる。二項検定を行う。

パネリストにA,A,Bからなる3つの試料の内、異なるのはどれかを答えてもらう(Bと答えれば、正解)。なお、試料の提示の仕方は、時間順序、あるいは、空間位置をランダムにする。なお、A,B,B からなる3つの試料を提示して、A正解とする場合もある。
帰無仮説:パネリストはAとBを識別する能力を持たない。
n回中、k回だけ正答する確率は、

n回中、k回正答する確率は、

となる。

計算例

10 回中、8回正解し、2 回間違えたとする。
その確率は、

P=P(10)+P(9)+P(8)=0.003404 (P<0.01)

で求められる。なお、

P(10)=(1/3)10 × (2/3)0=0.00001693

P(9)=10 × (1/3)9(2/3)=0.000339

P(8)=45 × (1/3)8(2/3)2=0.003048

n>100 の時は、次式により、正規分布近似を行ない検定する。

事例

印刷方式を変えたパンフレットに、違いがあるかどうかを調べるために、従来方式で印刷したもの(A) と、新しい方式で印刷したもの(B) を、Aを2 回、Bを1 回、ランダムな順に見せて、異なるパンフレット(奇数試料)を指摘させるテストを15 人のパネリストに行ったところ、12 人が正解した。AとBのパンフレットの刷り上がりに違いがあるといえるか。

考え方

3 点試験法は片側検定である。n ≦ 100 の時は、上記のように直接確率を計算する方法の他に、検定表を利用する方法もある。
検定表()より、n=15 で危険率5%の棄却限界値は、9、危険率1%の棄却限界値は、10、危険率0.1%の棄却限界値は、12、なので、危険率0.1% で、A とB のパンフレットの刷り上がりに違いがあるといえる。